ひとつ、はっきりとした壁を乗り越えられた一ヶ月でした。
これから生きていく中で、自分が何かを乗り越えた実感を意識できることって何度あるだろう。大人になればなるほど、得難い経験になるのではないかとぼんやり考えたりもしました。
クロード・モネの睡蓮に憧れていた時期がありました。はっきりと覚えています。小学校2年生の時に、クラスのうしろに“学級文庫”と名付けられた灰色のケースが置かれ、ランダムに選ばれた対象学年向けの本がケースいっぱいに詰まっている光景。そこの本はいつでも自由に読んでよかったのです。私はそこで毎日、『リネア−モネの庭で』を借りて読んでいました。
その頃の私は、毎日が成長の連続でした。背も伸び、体重が増えることが嬉しく、学ぶことのすべてが新鮮で輝いていました。疑問、反発、理解、喜びが毎日連続して訪れ、疲れることさえ知らずに生きていたと思います。
2月を筆頭に、ここ2020年からの私の流れはこの頃の“成長”の感覚を強く想起させているように思います。それほど、手に負えない成長と戦っているような感覚で生活しているのです。
2月の振り返り
1月から雪崩れ込むように2月になってしまって、はっきりとした目標はたてずに過ごしていました。けれどいくつか、自分の中で嬉しい出来事と出会うことができました。
下積み時代のことに思い馳せる
私のキャリアには、何人か師匠と呼べる人との出会いがありました。私が大学在学中から卒業してから歩んだ、ファッションスタイリストや、美術の仕事などは師弟関係を結ぶ業界だったので。
そこで出会った人たちと共にした仕事から学んだことを、私は今自分の仕事のベースにしています。かなりエキセントリックな方々とお仕事してきたけれど、私の師となった人たちはみんなストイックでかなり本質を重視する方だったと思います。それに気づけたのが、2月に取り組んできた仕事でした。
私が悩んだり、苦しみながらクリエイティブを作るときはその作品と自分の実力が拮抗しているとき、かやや劣っている時なんじゃないかと気付きました。そういうものを、今までなら何か違う悩みとすり替えて真正面から捉えなかった気がします。けれど今は、すんなり受け入れられるようになりました。
もちろん、熱湯が喉を通るように苦しいけれど、でも向き合える強さが少し鍛えられてきた気がします。
自分のやるべきことを明確化する
何をしなければならないのか、24時間しかない限られた日常の中でどうやって割り振るのかを改めて整理しました。そしてうまく体系的にまとめられた気がします。slackやTrelloを使って自分の生活を整理し、よたよたと頼りなく過ごすのではなく、どっしりとふたつの脚が地面を蹴り上げられる基盤を作りました。
今までは“時間がない”で過ぎてきたことを、ゆっくり習慣やスケジュールに落とし込んでいます。こうして自分が今、生活の地図の上でどこにいるのかを確認するようになりました。もちろん手から溢れ落ちていくものもまだまだたくさんあるけれど、徐々に納得できるものになっていると思います。
おかげさまでたくさんの作品と触れ合いながら、たくさんの作品を生み出せました。
2月のプライベートなこと
2月はやりたかった仕事や、こういう働き方をしたいという理想に対して自分なりのアンサーを出せた気がしています。一方で、たくさんの作品とも触れ合うことができました。
映画
『アザー・ミュージック』や『ワザリング・ハイツ ~嵐が丘~』などgucchi’s free schoolさんのオンデマンド配信で鑑賞できました。ドキュメンタリーが好きなので、たくさんのインスピレーションをもらえたと思います。『嵐が丘』は積読山脈の中にあるので、いずれゆっくり読みたいと思います。
本
お仕事でいくつかのタレントさんの本を読ませて頂いて、改めて表舞台に立つ人たちの度胸と苦悩を感じました。たくさんの経験をされた方の気持ちの向き合い方をシェアしてもらえるとすごく参考になりますよね。私の手がけたインタビューは以下で記事化されています。
今は先輩のすすめでスティーヴン・キングの『書くことについて』を読んでいます。
嬉しかったこと
2月の嬉しかったことは恋人と日常を楽しめたこと。食料品を買い、些細な会話でお互いを理解し合い、普段の生活の全てが楽しくてついついたくさん笑顔になってしまう。恋人が快適に暮らせるおうちでいられるように、私もたくさん工夫しようと思いました。クッキーのたくさん入った缶を買ったので、ふたりでよく紅茶を飲むように。アフタヌーンティーの準備をしようと思います。
3月の目標
・プライベートの時間を充実させる
・自分にごほうび
・たくさんの作品と触れる
・仕事をもっと効率よくする方法を模索する
・自炊を増やす
3月はこんなことを考えたいと思います。自分のプライベートを蔑ろにしがちなので、3月はしっかり労って生活しようと思います。同時に、仕事はもっと効率を意識すること。1月は継続していて途絶えてしまったこともあったので、3月から立て直したいです。
素敵な3月を過ごし、春の訪れを待ちましょうね。
nana
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